リフォーム?リノベ?違いを簡単解説!
はじめに
リフォームとリノベーション、そもそも何が違う?
住宅の改修工事というと「リフォーム」と「リノベーション」という言葉がよく登場します。
しかし、実は国や業界で厳密に定められた定義はなく、各社や専門家ごとに使い分けが異なるのが実情です。
一般的には、リフォームが「小さな修繕・改善」を指す一方、
リノベーションは「大規模な改修・付加価値向上」を意味すると言われますが、それもあくまで“ざっくりとしたイメージ”に過ぎません。
本稿では言葉の背景から代表的な工事内容、注意点までを丁寧に解説し「自分たちの家にはどちらが適しているのか」を判断するための
ヒントをお伝えします。
1. リフォームとは?
「現状回復型」の改修工事
リフォームという言葉は、英語の “reform” が語源ですが、
日本で使われる場合は「古くなったものを新築時の状態に戻す」「経年劣化や傷んだ部分を修繕する」といったニュアンスが強くなります。
主な目的:暮らしや設備の不具合を直す、老朽化による劣化を補修する。
典型的な工事例
・クロス(壁紙)やフローリングの張り替え
・キッチンやユニットバス、トイレなど水回り設備の交換
・外壁の塗装や屋根の葺き替え
・窓枠や建具の調整・交換
メリット・デメリット
◯ 費用を比較的抑えられ、短期間で施工可能
◯ 劣化箇所だけ集中的に直すため、ライフサイクルコストを分散できる
✕ 建物全体の性能向上は限定的
✕ 間取りや構造を大きく変えたい場合には対応できない
リフォームは「使い勝手の悪い箇所を直す」「見た目をリフレッシュする」といった、小~中規模のメンテナンスとしてイメージするとよいでしょう。
2. リノベーションとは?
「本質改善型リフォーム」の考え方
近年、リノベーション市場では「本質改善型リフォーム」という言い方が浸透しつつあります。
これは単に古い設備を交換するだけでなく、住まいの “質” を根本から改良し価値を高める工事を指します。
本質改善のポイント
◆断熱性能の向上
壁・天井・床に高性能な断熱材を追加し、冬は暖かく夏は涼しい快適な室内環境を実現
冷暖房のエネルギー消費量を大幅に削減
◆耐震補強
現在の耐震基準へ構造をアップグレード
金物工事や構造用合板の増設で地震に強い家へ
◆大規模な間取り変更
間仕切りをなくしてワンフロアに、あるいは反対に個室を増設
家族構成やライフスタイルに合わせたフレキシブルなプランニング
◆設備の“性能”刷新
太陽光発電+蓄電池で省エネ・創エネ住宅に
最新の給湯設備やスマートホーム機器を導入
なぜ“本質改善”なのか?
単なる表面的な修繕ではなく、住宅の根幹である「断熱性」「耐震性」「可変性」「省エネ性」を高めることで、暮らしの質を本質的に改善し、長期的な資産価値も向上させる点が特徴です。
3. 「小規模リノベ」もある?業者間でのズレに要注意
一方で、業者によっては「トイレ一つ交換」「システムキッチンの入れ替え」程度でも「リノベーション」と称するケースがあります。
このような認識のズレを放置すると、完成後に「こんなはずじゃなかった…」と大きなギャップを感じかねません。
チェックリスト
☑工事仕様の書面化
契約前に見積書・仕様書へ工事項目・使用材料・性能指標(断熱材の厚みや耐震補強金物の種類など)を明記してもらう
☑完成イメージや図面の確認
間取り変更を伴う場合は、平面図・立面図・断面図などで具体的な完成イメージを共有
☑性能数値の確認
UA値(外皮平均熱貫流率)、耐震等級、省エネ性能(一次エネルギー消費量)など、客観的な指標を提示してもらう
☑保証内容・アフターサービス
大規模改修後の保証期間や、どの範囲まで無償修繕があるかを必ず把握
これらを事前に押さえることで、「リノベーション済み」をうたう物件の本当の価値を見極められます。
4. 当社が「リノベーション」と呼ぶ代表的な工事例
当社では以下のような要素を組み合わせた大規模改修を「リノベーション」と位置づけています。
複数の改善を一体的に行うことで、住まいの価値を飛躍的に向上させます。
◆工事内容
高性能断熱改修
外壁・天井・床にウレタン吹付/高密度グラスウール
冷暖房効率アップ、ヒートショック対策
耐震補強
構造用金物設置、剛床工事、本梁補強
現行基準相当の耐震性を確保
大規模間取りリプラン
LDKワンフロア化、可変間仕切り壁設置
家事動線最適化、将来のフレキシブル性確保
省エネ・創エネ設備導入
太陽光発電+蓄電池、エコキュート
光熱費削減、自家消費率向上
スマートホーム化
快適性・利便性の向上
これらを組み合わせた一連の工事をパッケージ化し、設計・施工・アフターサポートまでワンストップで提供しています。
5. いつリノベーションを選ぶべき?判断のポイント
・築年数が20年以上経過し、設備更新だけで将来の安心が担保しづらい場合
・家族構成やライフスタイルが変化し、間取りや動線を根本的に見直したい場合
・断熱・耐震性能を最新基準まで引き上げ、快適さと安全性を同時に確保したい場合
・住宅の長期的な資産価値を維持・向上させたい場合
これらに当てはまるなら、リフォームよりも一歩踏み込んでリノベーションを検討するとよいでしょう。
まとめ
リフォームは「修繕・交換」を軸に、小~中規模のメンテナンス工事。
リノベーションは「本質改善型リフォーム」として、断熱性能向上・耐震補強・間取り変更などで住宅の質を根本から向上させる大規模改修。
業者ごとに「リノベーション」の範囲認識が異なるため、仕様書や性能数値をしっかり確認することが重要になります。
住まいの安心・快適性を長期的に考えるなら、リフォームではカバーしきれないキーワード(耐震・断熱・資産価値向上)を含むリノベーションがおすすめです。
後悔しない住まいづくりのために、まずは信頼できる業者と綿密な打ち合わせを。
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